2024年12月19日木曜日

ミニサイズガイガン

 今回はちょっと昔のソフビ人形をご紹介します。


ミニサイズガイガン

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これは昔食玩とガチャガチャで販売されていたシリーズのものです。ゴジラVSシリーズの時代のものでしょうね。84ゴジラから以前のキャラクターが結構量産された時代のものなのですが、時代も手伝ってかなり低価格で入手できる嬉しいものでした。スタンダードサイズはこの時期発売されていませんでしたので手頃な価格での販売はお子様から大人までをターゲットにできたのではないかと思います。
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東宝モンスターはウルトラ怪獣よりも一回りほど大きく価格もちょっと高めでした。そのかわりゴジラなどかなり造形の良いものが出回り東方怪獣は別格という風格を持っていました。そのサイズでももちろん人気のある怪獣ということでガイガンも立体化されていましたが、とてもおそまつな出来栄えで当時のマニアたちはこぞって非難を繰り広げていました。

その中このミニサイズが発売されたのです。

その出来栄えは大きな物を超える出来栄えで、東宝怪獣シリーズの不満点を見事に精算したセット販売のミニサイズに準拠した出来栄えで歓迎されました。確かに大きさから来るディテールの解釈などは未消化の部分はありますが、大方の造形情報はかなり盛り込まれています。特に頭部から胴体までのラインは大きな物でも実現できなかったスタイルを持ち背中の羽根もしっかりと再現してあります。
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ここでやっとブルマァクの造形を超えた物が生まれたのです。

大正解はセット物のミニに譲りますが、こちらは単品低価格でしたのでコストパフォーマンスは上です。セット物は¥2000以上するものに対して数百円で購入できる魅力にはかなわないでしょう。個人的には造形情報として見どころのある部分ばかりのデザインなので盛り込みのバランスが崩れるとそれが体型にも影響を与えてしまうとても造形師泣かせのデザインではあります。
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それでもしっかりとガイガンのシルエットを再現している所は緻密な造形を極めることでよくなって行くゴジラとは対極のデザインなのかもしれません。時代背景を考えると東宝怪獣でも珍しいウルトラ的な怪獣デザインの流れをくんだ怪獣なのかもしれません。

ミニサイズ的なアレンジとしてはくちばしの横に生えるキバが小さくまるでクワガタのメスのようである点やせっかく再現している背中の翼が単なる背びれのようになっているところが当時としてもミニサイズソフビ的なアレンジに感じます。ただしこのように細かい造形情報を他のマテリアルに頼らず造形のアレンジで見事に昇華させてる所は当時物としても素晴らしいと思います。
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まさにソフビ造形の見本のような存在としてとても立派な造形物だと思います。
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