私は塩ビムクが嫌いなのですが今回はあえてこちらをご紹介します。
タイムスリップグリコ:ペギラ
こちらは高級おまけのグリコのおまけです。当時なつかし家電やら昭和のアイテムをおまけにしていたシリーズの一つです。全身ムクの塩ビ造形物でリアル感と言いますか生物表現を加えた造形物になっています。私は塩ビ否定派なのですが、こちらは偶然であって入手したものです。
南極探査船を襲うペギラは物語の一シーンの再現にも見える素晴らしい造形だと思います。生物表現を加えてリアルな物になっていますが、もとの着ぐるみのデザインが損なわれること無く作られておりとても好感が持てます。このシリーズにはある角度から見るととても巨大感が見れるデフォルメ造形(昔のヤマトイメージモデルを思い浮かべてください)のものもあったと記憶しますが、こちらは角度による迫力を追求したものではなくそのものを生物的にと言った表現に力を注いだものとなっています。
大きな翼はイメージとぴったり合致。当時あの羽で飛ぶのか?と疑問に思った子供の皆さんも納得の造形だと思います。ソフビではおまけ程度の尻尾もしっかりと長くうねっていいます。足に至っては鳥足!これは一番きぐるみとのイメージの変化が激しい部分だと思います。動きのある造形は素立ちのソフビ人形とは違った大胆なアレンジが加えられるのが良いところですね。
塗装面でもドライブラシ的な塗装やボカシ塗装素晴らしいスプレーワークを感じることが出来ます。一体どうやってこのような塗装をするのでしょうね?この当時のやる気とやってしまうところが今となっては羨ましい所でもありますね。ちなみに海面はクリア素材なのですが底面にシルバーを施すところも非常に凝っています。
顔などはしっかりペギラとわかる造形でこの造形物の一番の肝といってもかまわないでしょう。顔が似ていなければペギラとわからなくなってしまいますから。
ここまでの造形をグリコのおまけにしてしまった所はとても素晴らしいですね。ガレージキット級のものが安価で手に入るのは嬉しいことです。
ちなみにメッキをかけてもメタルフィギュアのようになっていいと思います。もしかしたらメタルフィギュア化したほうが海外では受けるかもしれませんね。それほどに彫刻も深くとても立体感があります。私もメタルフィギュアのほうがうれしいです。
と良いところだけ連ねて来ましたが、とても残念なところが一つあります。しかもこれが結構重要なところです。
組み立てキットなのですが、素材の粘度が非常に高くとても柔らかいのです。本体も中々ピンに差し込むのがやりにくいところがあったりポロリも多いです。ココらへんはなんとかなるのですが、スタンドとでも申しましょうか船の部分との接合ピンが全然入らずにかなりイライラしました。一応三点のピンがありますが、ほぼ真ん中のお尻のところで固定せざる終えない方もいたのではないかと思いました。メタルフィギュアの方が良いと思ったのはこの柔らかさでした。
ということは可塑剤がふんだんに使われているかもしれませんね。
と組み立ての残念部分はあるもののガレージキット級の造形を安価で再現したのはとても嬉しいシリーズでありました。ただし後継があまりなかったのは残念です。ゼットン、メトロン星人よりもこちらのQ怪獣のほうが良いと思いますので入手をお考えの方は比べて見てください。
個人的な感想を言いますと・・・・なんとなくオーロラ社のプラモデルを思い出させるいいものだと思いました。
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